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お知らせ

約40年前に聞き取り調査で集めた民話を学術成果リポジトリから公開しました(第2弾)

更新日: 2019-12-02 対象:全館/アカデミック・リンク・センター

千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書 リポジトリ用覆刻版』 5冊 を「千葉大学学術成果リポジトリ CURATOR」からインターネット公開しました。

1973(昭和48)年から1993(平成5)年にかけて、東北・関東・中部地方を中心に、民話や習俗などの聞き取り調査を行い刊行された『民俗調査報告書』35冊のうち、民話を主体とした 5冊です。9月1日にリポジトリ公開した 6冊に続き公開しました。 故 川端豊彦 千葉大学名誉教授注1の指導を受けて、千葉大学の当時の学生サークル「千葉大学日本文化研究会」注2が調査を行いまとめた報告書です。

今回公開した民話の聞き取り調査地と調査年
福島県南会津郡南郷村(現 南会津町) (1974年調査)
福島県南会津郡伊南村(現 南会津町) (1974年調査)
福島県双葉郡川内村          (1982年調査)
青森県三戸郡倉石村(現 五戸町)   (1983年調査)
群馬県勢多郡新里村(現 桐生市)   (1984年調査)
新潟県北魚沼郡入広瀬村(現 魚沼市) (1978年調査)
新潟県北魚沼郡守門村(現 魚沼市)  (1978年調査)

【千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書 リポジトリ用覆刻版】
https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/search/000409/?lang=0&cate_schema=1000&mode=0&codeno=1

このうち『南郷むかし 第2集 : 福島県南会津郡南郷村の民話・福島県南会津郡伊南村の民話』(DOI: 10.20776/106352)には、千葉大学日本文化研究会の活動記録も掲載されており、民話の学習会から始まり綿密な事前調査を重ねた上で本調査が行われたことなど、調査活動の過程を知ることができます。また、聞き取り調査を行った民話を録音テープから文字を起こし報告書にまとめるだけではなく、大学祭で人形劇を上演するなど、採集した民話を伝える取り組みも行っていたことが分かります。
 その前書きでは、当時の千葉大学の学生が民話の語りの魅力を次のように表しています。

民話には、文字の世界では味わえない魅力があります。窓の外を降る雪を背に、コタツの中に体を丸めて、ひと言ひと言語り始めるおばあさん。私たちに語りかけるおじいさん。おばあさんの目は、幼い日の思い出を追っているかのように輝いていました。遠い昔の記憶が目の前に立ちふさがり、鮮やかによみがえってくる幼い日。「フンフン」と相づちを打ちながらじっと耳を傾けていた私たちも、いつの間にか魅せられてしまって・・・
 語り手と聞き手がいてはじめて命の芽をふく民話。そして、その芽を育てていくのは私たち採訪者に課せられた義務だと思うのです。生きた話を聞くことのできる私たちの・・・
 民話の世界。そこには語り手と聞き手の世界があり、素朴な人間の心があり、生活があります。その何とも言えない味を持った世界をのぞくために私たちは山奥の村に足を運んでいるのです。

約40年前に感じた民話の語りの魅力を再び伝えるため、かつて千葉大学日本文化研究会に在籍していた千葉大学の卒業生の有志が、『千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書』のデジタル覆刻版の作成に取り組みました。謄写版(ガリ版刷り)でかすれて読みにくい箇所がある報告書の本文をデータ入力し、校正を加え、著作権者の許諾を確認し、4年をかけて完成しました。

これまでリポジトリで公開した 11冊のほかにも、長野県、山梨県などの民話を集めた『民俗調査報告書』もデジタル覆刻し、インターネットで公開する準備を進めています。さまざまな地域の多彩な民話をインターネットで公開することで、誰でも読んで楽しむことができるようになります。また、デジタルデータになることによって、民話や方言、地方文化についての研究がさらに進むことが期待されています。

注1)川端豊彦 千葉大学名誉教授(1909(明治42)-2007(平成19)): 専門は、民俗学・ドイツ文学。1935年 東京帝国大学文学部ドイツ文学科卒業。1949年より千葉大学で教鞭を執る。1980年 千葉大学名誉教授。柳田國男とも親交があり、民話採集などの民俗調査や日本とドイツの民話の比較研究などを行った。主な著書に、川端豊彦ほか編著『房総の昔話』(三弥井書店, 1980)、H.ナウマン著 川端豊彦訳『ドイツ民俗学』(岩崎美術社, 1981)、川端豊彦ほか訳『完訳グリム童話』全3巻(角川書店, 1999)などがある。『完訳グリム童話』では、日本にも類話がある童話に印がつけられている。

注2)千葉大学日本文化研究会: 1963(昭和38)年に創設された千葉大学公認サークル。日本文化を民俗学の視点から幅広く捉え、フィールドワークにより古くから各地域で伝承されてきた貴重な民俗資料を収集し、学術的資料として残すとともに、その歴史的な変遷を研究する目的で活動した。故 川端豊彦 千葉大学名誉教授が顧問を務め、民俗調査の指導を行った。1996(平成8)年春に廃部となった。現在は、かつて千葉大学日本文化研究会に在籍していた千葉大学の卒業生の有志が、「千葉大学(旧)日本文化研究会 民俗資料編纂室」として、『千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書』をデジタル覆刻する活動を行っている。

参考:
千葉大学附属図書館「46年前に聞き取り調査で集めた民話を学術成果リポジトリから公開しました」(2019-09-01)

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