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お知らせ

46年前に聞き取り調査で集めた民話を学術成果リポジトリから公開しました

更新日: 2019-09-01 対象:全館/アカデミック・リンク・センター

千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書 リポジトリ用覆刻版』 6冊 を「千葉大学学術成果リポジトリ CURATOR」からインターネット公開しました。

1973(昭和48)年から1993(平成5)年にかけて、東北地方・関東地方・中部地方を中心に、民話や習俗などの聞き取り調査を行い刊行された『民俗調査報告書』35冊のうち、民話を主体とした 6冊です。 故 川端豊彦 千葉大学名誉教授注1の指導を受けて、千葉大学の当時の学生サークル「千葉大学日本文化研究会」注2が調査を行いました。

研究的に未調査の地域の家々を訪ね、古老に幼い頃の記憶を思い起こして親から聞いた民話を語ってもらい、録音したものをそのまま書き起こしています。このため、『民俗調査報告書』は、その土地どちで代々語りつがれた民話を、方言による民話の語りの温かさそのままに伝えています。

テレビが普及し家庭で民話を語り聞かせる文化が失われ、民話を語ることができる方もほとんどおられなくなった今となっては、当時の千葉大学の学生たちが丹念に採集した各地の民話は、貴重な資料です。「花咲爺」「瓜子姫」「蛇婿入」などよく知られた民話の類話や、「カシャ猫の伝説」「ツグメの薬」などの珍しい民話、手毬歌なども採録されています。

『千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書』は当時、謄写版(ガリ版)で刊行されていましたが、紙の劣化が進みやすく、現存数がごくわずかで、研究者が入手できなくなっていました。2014年に千葉大学附属図書館からの相談でこれを知った、かつて千葉大学日本文化研究会に在籍していた千葉大学の卒業生たちが、現地を再び訪れるなど手を尽くして『民俗調査報告書』を集め、千葉大学附属図書館に寄贈するとともに、デジタル覆刻注3する取り組みを開始しました。

今回公開した 6冊のほか、青森県、新潟県、群馬県、長野県、山梨県などの民話を集めた『民俗調査報告書』もデジタル覆刻し、インターネットで公開する準備を進めています。さまざまな地域の多彩な民話をインターネットで公開することで、誰でも読んで楽しむことができるようになります。また、デジタルデータになることによって、民話や方言、地方文化についての研究がさらに進むことが期待されています。

今回公開した民話の聞き取り調査地と調査年
福島県南会津郡南郷村(現 南会津町) (1973年、1974年調査)
福島県南会津郡伊南村(現 南会津町) (1973年、1974年調査)
福島県南会津郡舘岩村(現 南会津町) (1973年、1974年調査)
福島県耶麻郡西会津町         (1975年調査)
福島県大沼郡三島町          (1979年調査)
山形県東置賜郡高畠町         (1975年調査)
秋田県平鹿郡山内村(現 横手市山内) (1980年調査)
秋田県河辺郡雄和町(現 秋田市雄和) (1986年調査)

【千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書 リポジトリ用覆刻版】
https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/search/000409/?lang=0&cate_schema=1000&mode=0&codeno=1

注1)川端豊彦 千葉大学名誉教授(1909(明治42)-2007(平成19)): 専門は、民俗学・ドイツ文学。1935年 東京帝国大学文学部ドイツ文学科卒業。1949年より千葉大学で教鞭を執る。1980年 千葉大学名誉教授。柳田國男とも親交があり、民話採集などの民俗調査や日本とドイツの民話の比較研究などを行った。主な著書に、川端豊彦ほか編著『房総の昔話』(三弥井書店, 1980)、H.ナウマン著 川端豊彦訳『ドイツ民俗学』(岩崎美術社, 1981)、川端豊彦ほか訳『完訳グリム童話』全3巻(角川書店, 1999)などがある。『完訳グリム童話』では、日本にも類話がある童話に印がつけられている。

注2)千葉大学日本文化研究会: 1963(昭和38)年に創設された千葉大学公認サークル。日本文化を民俗学の視点から幅広く捉え、フィールドワークにより古くから各地域で伝承されてきた貴重な民俗資料を収集し、学術的資料として残すとともに、その歴史的な変遷を研究する目的で活動した。故 川端豊彦 千葉大学名誉教授が顧問を務め、民俗調査の指導を行っていた。1996(平成8)年春に廃部となった。現在は、かつて千葉大学日本文化研究会に在籍していた千葉大学の卒業生の有志が、「千葉大学(旧)日本文化研究会 民俗資料編纂室」として、『千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書』をデジタル覆刻する活動を行っている。

注3)デジタル覆刻: 手書きの謄写版(ガリ版刷り)で刊行された『千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書』の文字をワープロソフトで入力しテキストデータ化した。謄写版の印刷不鮮明な箇所は校正し、地図・挿絵なども画像補正を行い鮮明にした。レイアウトはできるだけ当時のものに近づけ、手書きの温かみある雰囲気を残している。

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